木曜日 3月20日

5時40分に起床。曇。天気予報は雨。そして、7時過ぎにはその雨に。

 

ハラルト・シュテュンプケの『鼻行類』(平凡社ライブラリー)を読み始めました。「鼻行類」は「びこうるい」と読みます。ハイアイアイ群島に生息していた一群の哺乳類についての生物分類学的な一書です。非ユークリッド幾何学を未だに理解しない私が言うのも何ですが、科学って何なのでしょうか。しかし、少なくとも、この本の図版を見ているだけでも、それだけでも、この本を手にした価値は充分にあると思います。

この本の翻訳者の一人である日髙敏隆は、科学は芸術のようでなくてはならない、と言ったのだそうですが(『ネコはどうしてわがままか』の解説よりの孫引き)、科学の文章も読み手の想像力を豊かにするものなのかも知れません。ふと思い出したのは、高校時代、数学は答が正しければ良いのではなく、そこに到る過程の美しさこそ、と教わったこと。それと何処かで通底しているような気がするのですが、どうなのでしょうか。