4月20日 日曜日

6時50分に起床。曇。夜、雨が降ったらしく、路面が濡れています。

 

璞の会の発足は古く、銀化創刊以前にまで遡ります。会の名前も、銀化誌第2巻第2号から連載されている「璞玉を拾う」からの中原先生の命名、先生の許可を得てのものでした。つまり、当初は歴とした銀化の句会でした(少なくとも、私たちはそう認識していました)。後発の船橋参句会が第一日曜日から璞の会の第三土曜日に移動した理由は知りませんが、それなりの訳のあってのことでしょう。あちらの第三土曜日も定着して久しいことですし、先生の句会の在る日に別の場所で別の句会を開き続けるのも何ですし、昨日の璞の会に於いて、来年度より第三土曜日からの変更が検討され、了承されました。詰まらない話かも知れません。しかし、先生に雑音をお聞かせしないことも、大事と言えば大事なことなのではないでしょうか。そう言えば、白扇句会(現在の市川流の会)が第一日曜日に移動したのも、確か同じ理由からであったと記憶しています。こちらもまた、随分と古い話ですけれど。

 

昨日の町田行の車中、久し振りに中尾壽美子を読みました。『老虎灘』、句集そのままでは重たいので、携行に愛用しているFさんからの戴き物のポケット・ノート版(Fさんの筆写本)です。好きな句を幾つか記せば、

   羽抜鶏卵の殻を見てゐたり

   葱青しだまつて列に加はりぬ

   とある日を虫に食はれし霞かな

   棍棒もうどん粉病を患ふや

   茶の花が沢山さきて慌てけり

これ以外にも、解らないけれど好きな

   地球この半分は春かすていら

などという句も。読めば読むほど、なのですが、嵌まると自分が壊れてしまいますから、程々、と思っています。

 

午後、藤沢のジュンク堂に行きました。で、レオ・レオーニの『平行植物』を買いました。以前、ここにハラルト・シュテュンプケの『鼻行類』についてのメモ書きをしましたが、その時に『鼻行類』より面白いかも知れないと思っていたのがこの『平行植物』です。『鼻行類』が動物学的な虚構であるなら、『平行植物』は植物学的な幻想です。それにしても、この本、ジュンク堂の「植物学」の棚に在りました。これは、ある意味では正しく、別の意味では間違っています。なにせ、レオ・レオーニは彫刻家にして童話作家なのですから。